土地は、生前贈与という形をとるのか、それとも相続にするのかというのは悩みどころですよね。
そこで、どちらにした方がトラブルにならないのか、税金が安いのかなどを知るために、メリットを比較してみましょう。
今回は、土地の生前贈与と相続についてそれぞれのメリットを比較しながら紹介します。
□生前贈与と相続にはそれぞれどんなメリットがあるのか
＊生前贈与のメリット
生前贈与には、計画的に準備できるというメリットがあります。
健康なうちに財産を分けておき、親族にトラブルがないようにしたいという意思がある方におすすめです。
現金は生前ではなくても分けられますが土地などの財産は分けにくい側面もあるので、そういったケースで細かい計画を詰められるというメリットもあります。
また、贈与者の意思を反映できるのも強みです。
遺言書に不備があった時にはその書面は法的な効力を持たなくなります。
そうすると、贈与者の意思に反した相続が行われる可能性も生じます。
このような事態を避けるためにも、生前贈与は有効です。
さらに、将来の相続税を抑えられる可能性も出てきます。
広い土地や建物を持っていると、将来にかかる相続税を抑えられるかもしれません。
将来的に土地の価格が2倍になった時、相続税はその金額に対して課されますが、生前贈与の場合だと2分の1の金額に対する贈与税で済ませられます。
＊相続のメリット
続いて相続のメリットですが、贈与税よりも安くなることが挙げられます。
高いイメージのある相続税ですが、相続する人数が多いほど基礎控除が大きくなるので、非課税になる場合が多いのです。
また、遺言書さえあれば手続きを簡単に済ませられます。
不備がないように弁護士へ依頼することで完璧な遺言書を作れますし、その書面の存在さえあれば、トラブルなく財産の相続が可能になるでしょう。
□どちらで渡すのがベストなのか
相続税負担を軽減したい場合は、贈与税と相続税の比較で決めると良いでしょう。
土地を生前贈与して贈与税の課税対象にするのか、それとも相続にして相続税の課税対象にするのかどちらが安く済むのかを比較すると合理的な決定ができるでしょう。
また、相続トラブルを回避したい場合は生前贈与という形が適しているでしょう。
特に、大きな土地など簡単には分けられない場合はこの方法をとるのが相続の複雑さをなくすという意味でより効果的と言えます。
□まとめ
今回は、生前贈与か相続かどちらを選択すれば良いのかを、それぞれのメリットを比較しながら紹介しました。
どちらにもいくつかメリットがありますが、置かれている状況によっても変わってくるので、税金対策や相続トラブルなど多方面について考慮してベストな選択ができると良いですね。